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「フードリサーチ」2009年7月号より
“美しい包装”で売り上げランクアップ


7月というと、日本では「お中元」(オチュウゲン)の季節だ。贈りものをすることは、あらゆる民族にみられるが、ヨーロッパなどでは中世以降、衰退した。これは貨幣経済の発達のためだとされているが、日本では、貨幣経済と併存し、中世には武士の間で贈答が流行し、幕府は賄賂(ワイロ)化するので、幾度も禁令を出していた。

日本では、近代の都市生活の中で、「お中元」が盛んになり、歳暮と並んで「民族的大贈答運動」にまで発展した。

1月15日の上元、10月15日の下元に対して7月15日を中元とした。この日に贈りものをすることが、世間に定着し始めたのは明治三十年代のことで、地方では大正期まで「中元」の名を知らない人が多かった。

昭和の初めの一大不況の時に、就職探しのために贈りものが盛んになると、美しい包装が必要になる。日本では、神・仏への礼式のひとつとして「包みの文化」が発達してきた。風呂敷、菱形たとう、櫛たとう、のし風たとう、花たとう、経木、竹の皮などの包み方が考案された。

風呂敷様のものは諸外国にも存在するが、和の文化としての風呂敷やふくさは日本人の発明である。地面に布を広げて生活する民族は、世界に30カ国・地域にみられると、風呂敷などを売っている京都の「宮井」の研究者がラッピング協会の講習会で発表している。

因みに、ラッピング協会は平成三年に(株)食品研究社の一部門として「包み方」の研究と普及のために設立し、贈答心理研究所の西尾正和氏を初代会長としてラッピングコーディネーターの養成を続け、現在は私・園田が二代目会長として包みの文化としてのラッピング技術の研究と普及の全国的活動を展開してきた。

未曾有の大不況の中で、高級食品を売る秘策のひとつとして、心を捉える商品の“美しい包装”を推奨したいと思う。

食品研究社 社長 園田 昭司