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食品界漫歩

フードリサーチ」2005年1月号より

長寿は”生き甲斐”と”食事”

 元気なお年寄りが増えてきて、最近は「長寿症候群」などという言葉が聞こえてくるほどに なった。元気に年を重ねて行く人々には、何か共通したものがあるからではないか。 それぞれに自らの努力で健康に気を付けているというだけではなく、それぞれの立場で”生き甲斐” をもっているからではないかと思う。

 人生が30年、50年だったのは、それほど遠い昔のことではない。僅か100年、200年の間に変わってきた 社会状況のおかげでもある。しかし、長寿には和食を中心とした食事の形を無視することできない。

 若い世代についていえば、よほどこれからの食生活を考えないと、これから20年〜30年のうちに、 年寄りと呼応するかのごとく、減少していく危険性を感じるのは、私だけの”取り越し苦労”ではないと思う。

 「日本の人口の減少がはじまる」として出生率が問題視されている。もちろんその通りだが、死んで行く人の 年齢が下がっていくことも、大変な問題なのだ。

 アメリカによって、敗戦後の日本の大変な食糧難を、救援物資で救われ生き伸びることができた感謝の念は消えない。 しかし、その後、アメリカは余剰農産物の永遠の市場として、日本の学校給食にご飯を排してパンを採用させ、 現在の日本の中枢となる年代以降の日本人に、洋風の食事を強制した。

 もちろん、当時の日本政府の弱腰のせいだけでなく、華やかで力強い米軍の占領下で、小麦や大豆等のアメリカ農産物 の豊かな市場を、日本人が受け入れた側面もある。一億人の市場の獲得は、日本人の大歓迎のうちに実現した、 世界史上稀な成功例となったわけだ。

  僅か50年で、主食の半分をパン食にさせられたのが、現在の日本の姿なのだ。今からでも遅くない。和食中心の生活にすることを勧める。

株式会社食品研究社 社長 園田昭司

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