アガリクス体験のねつ造を摘発
キノコの一種アガリクスは、プロポリスと並んで「がんによく効く健康食品」として知られているが、
そのアガリクスを、いわゆる「ブック商法」で宣伝していた出版社と、書籍を販売していた業者が薬事法違反で摘発された。
史輝出版(港区)の書籍「末期ガンにいちばん効くアガリクスは何か」に紹介されたがん患者の体験談について、
警視庁生活環境課の調べに対して「すべて自分で考えた」と執筆者が供述していることがわかった。
さらに、監修者の大学名誉教授が内容を十分に確認していなかったという。
これに関連して「ライブ出版」(世田谷区)など2社も、キノコの一種メシマコブなどを宣伝する書籍を販売した疑いから、
生活環境課は書籍販売「ブレーン」(中央区)や監修した医院(山梨県甲府市)の院長宅など十数か所を家宅捜索したという。
執筆者は「体験談はすべてねつ造した。他の本などを参考に自分で考えた」と供述しているそうだ。
書籍では、国立がんセンターなどの研究成果と称して、ガン細胞を移植した実験用マウスにアガリクスを投与した結果
「全治率90%」と説明していた。
しかし、同センターが2003年3月に調査したところ、このデータは存在しなかったことがわかった。
また、書籍を監修した大学名誉教授は「内容を十分に確認しないまま、名義を貸した」との供述もしているという。
因みに、ライブ出版の役員のほとんどは、史輝出版の役員が兼ねている。
私の知人にも、新聞全紙広告でアガリクス本の監修者として、大きく名を出していた著名な博士がいたが、
今となれば、摘発前に逝去されて、むしろよかったのか、とも思っている。
株式会社食品研究社 社長 園田昭司