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食品界漫歩

フードリサーチ」2006年4月号より

流動人口を増やし、おみやげを売る

日本の人口が減り始めたというので、経済規模が縮小して不況になることを心配する人がいる。 “定住人口”だけを考えると、そのような見方もわからないわけでもないが、人は旅行をする。旅先では買い物や食事をする。

沖縄の人口は100万人ぐらい、そこに観光客などが500万人訪れている。 600万人の購買力とまでは行かなくても、この流動人口の購買力は大きく期待できる。 流動人口が重要な経済効果を高めている。

京都市の人口は140万人強だが、観光客が500万人訪れるとすれば、この流動人口が大きな経済効果を生む。

この“流動人口”こそ、経済的に大きな力になる。 人が集まるのは観光だけではないが、とにかく流動人口を増やすことが商業的な発展を生む。

宮城県秋保温泉街に、ぽつんと1軒ある食品スーパー「主婦の店さいち」は、わずか80坪の店だが、1日平均5000個のおはぎ(1個105円)を売る。 年間売上げ約5億5000万円の3分の1をおはぎで稼いでいるという。 これは“流動人口”がもたらした売上げだ。 流動人口を積極的に意識して売っていくことが重要になっている。

“お土産品”を意識して商品を開発する。お客に価値を認めさせる。 味だけでなく、品質、外装にも心を配ることによって、売上げは上がる。 生鮮三品でも“お土産”としての考え方でみる時、そこに“物語”も必要。

「どこで獲れた魚」「どのようにしてつくられた野菜」「どのような特徴のある卵」という売り方ができる。 “物語”が必要なのだし、物語は大きな“差別化”になる。

多年にわたり「贈り物と土産物」の研究を続け、「贈りもの研究所」を主宰し、その中から生まれた「ラッピング協会」の会長をして20年。 菓子など、美しくラッピングをすることで売上げが増える。 ちょっとした工夫でも利益は上がるものだ。

株式会社食品研究社 社長 園田昭司

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