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食品界漫歩

フードリサーチ」2006年10月号より

健康食品の“未来”を喝破

本誌「フードリサーチ」は、食品研究社が発行していた「月刊食品」と「食品開発」を継承した雑誌である。 その「食品開発」の昭和59年3月号の特集「健康食品の現況と未来」の巻頭を飾ったのは、食品技術評論家大海旭氏の「日本における健康食品の背景と現況」であった。 17年前のことである。

「健康食品ブームは西洋栄養学がカロリー中心の食事になり、社会的に科学万能主義で食べ物で患った体は、食べ物で治癒しようとしたところに起こった現象。 東洋の薬食同源への回帰を目指すならば、それなりに西洋医学の栄養学、代謝・消化・吸収の促進、生体防御免疫、その他現代科学の光を取り入れ、 それを説明することによって、利用することを考えるべきであろう」といっている。

健康食品産業は昭和40年、今から三十数年前にスタートしている。 大海旭氏は「食品の機能をよく理解し、科学的裏付けと理論武装に徹すること、それが末永く繁栄につながる」と喝破している。

しかし、本来「健康食品」なるものは存在しない筈のものだ。 かつて厚生省(現・厚生労働省)の偉いお役人様が、300人も集まった業界人の前で 「健康食品なんていうものは存在しない。機能性食品などという名の食品もない。名前は我々がつくる」と胸を張った。

そして、特定保健用食品などなどの名前が今、大手を振ってまかり通っている。 農林水産省の方は、それに従うこともなく、別の名で呼んでいる。 偉い人達が上を向いてうそぶいている間に、世の中が別の方向から「健康食品などというものはない」という方向に進みはじめている。 穀類と魚、そして野菜や果物。つまり、私達の先祖様が食べていた食物に還れば、明治初期までの人達の体力となる。 要は、近代栄養学の長所と検査・手術の技術を中心に取り入れるようにすればよいのだ。

株式会社食品研究社 社長 園田昭司

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