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食品界漫歩

フードリサーチ」2007年3月号より

中小企業は好景気ではない

昨年、日本は戦後最長の好景気を迎えたのだという。 昭和20年代に、日本が敗戦後の苦境から脱出できたのは、あの朝鮮戦争の後方支援で急速に景気が回復した「朝鮮特需」のおかげだった。 南北の朝鮮が、南は米軍の支援を受け、北は中国義勇軍の助けを受けて、朝鮮全土を戦場として押しつ押されつの消耗戦を展開した。 米軍の後方支援基地の位置付けとなった日本は、占領政策で抑えられていた産業が一気に復活。 その後も“神武景気”“いざなぎ景気”と呼ばれる好景気を迎えたが、ここ最近の10年余は不況の影がちらつく停滞期に入っていた。 それが、「いざなぎ景気」を抜いて戦後最長の好景気になったという。

確かに失業率は若干改善され、一部の大手企業の増収増益はあるが、圧倒的多数の中小企業の現実は甘くない。

自己破産や廃業、休業を余儀なくされている企業がでており、倒産予備軍といわれる企業もあるのが悲しい現実である。

帝国データバンクの「全国企業倒産」状況(06年度上半期)では、既に倒産件数が増えているが、不思議なことに負債総額は減っている。 倒産数4457件は前年同期比8.4%増だが、負債総額は2兆5446億5700万円で同4.3%減。 以上から、件数からは中小企業の倒産が増え、大手企業が低水準にあるということが読みとれるようだ。

原因別では、不況型倒産が74.4%で圧倒的だ。 規模別では負債総額では5000万円未満の倒産が1748件と前年同期より13.5%上回っているのに負債100億円以上の倒産は40件にすぎない。 前年の同期を16.7%下回っているので大型倒産が減り、大手と中小の格差がひどくなっているのがわかる。

破産と民事再生法の態様別では、前者が4035件で構成比は90.5%で、前年同期比11.2%上回る。後者は275件にすぎず、前年同期を14.0%下回っている。

株式会社食品研究社 社長 園田昭司

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