「おふくろの味」という、手作りの家庭の食事が減ってきている。「内食の減少」は「外食の増加」に変わり、外食の濃い味付けに慣れた舌をもつ人が年々増えてきている。
「64.5歳(平均)の女性達あたりから日本の食卓が変わった」という説がある。
インスタントのだし、カレールウなどの「素」を使って料理をすることに抵抗感が薄くなり、一部に “洋食” へのあこがれを残しながらファーストフード店を利用することに慣れた人が増えてきたことが、食卓の変化を生んだ。
便利に使える「素」や料理の手間を省ける「中食」は、家庭の食を劇的なまでに省力化し、華やかさまで演出してきた。
弁当や総菜などの「中食」の市場規模は、この10年間で40%をこえる伸びをみせている。 “右肩あがり” の勢いである。
冷凍食品の国民一人当たりの消費量も、この20年間に2.6倍という伸びをみせ、最近では「おふくろの味」ではなく「袋の味」になったといわれている状況である。
強まる「料理の手間を省く」傾向
家庭の食事の状況の変化の中で、「本格的な料理の作り方は料理教室で」という大きな新潮流と「料理の手間を省き、家族の食事がバラバラになってきた」という社会的変化が、さらに「市販の総菜、とくに揚げ物、サラダ、煮物、漬物や和え物などの野菜料理と、コンビニエンスストアで購入する、おにぎり、弁当、サンドイッチ、調理パン、おでんなど」への依存度を高めてきた。
農林水産省の試算によると食料消費支出の外部化率は、平成15年が約45%。この20年間で約10ポイントも増えた。
また、中食を購入する人の購入頻度も1年前にくらべて増えたと思う人が20%いたと、農林漁業金融公庫のアンケート調査で発表されている。この変化をどう見るか。
食品研究社 社長 園田 昭司
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